痛みのないAIインフルエンザ診断「nodoca」導入しました!
- 2025年10月21日
- 感染症あれこれ
本日は、当院で新たに導入した AIによるインフルエンザ診断システム「nodoca(ノドカ)」 についてご紹介いたします。
■ nodoca(ノドカ)とは?:早期発症でも検査可能!
・nodocaは、のど(咽頭部)の撮影画像と体温・自覚症状などをAIで解析して、インフルエンザの可能性を判断する機器です。
・発症(例えば発熱・のどの痛みなど症状が出始めて)から比較的すぐ(12時間以内)でも検査可能です。発症12時間以内では、従来の抗原検査キットに対してnodocaの方が検出率が高い傾向があるといわれています。
症状が出てすぐには、抗原検査キットでは診断が難しい場合がありますが、nodocaでは早期から診断可能なため、受診を遅らせる必要はありません。
■ 痛みのない検査です
従来のインフルエンザ検査といえば、細い綿棒を鼻の奥に入れる、少しつらい検査を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
「nodoca」では、鼻に綿棒を入れる必要がなく、のどを撮影するだけなので、痛みや不快感がありません。
鼻の検査が苦手なお子さんも大人も安心して受けていただけます。
■ 従来の検査と同等の精度
「nodoca」の診断精度は、国内で行われた治験で、感度76.0%、特異度88.1%と報告されており、従来の検査キットと比較して遜色ありません。
厚生労働省の承認も受けており、安心してご利用いただけます。
■ 患者さんの費用負担も従来とほぼ同等
患者さんが「3割負担」の保険診療を受ける場合、nodoca検査の自己負担額の目安は約 915円です。
従来の検査キットの場合は約903円のため、nodocaで検査しても負担が大幅に増えることはありません。
■ 診察室ですぐに結果がわかります
AIによる解析はわずか数秒で完了します。検査結果を待つ時間がほとんどなく、診察室内ですぐに診断結果をお伝えできます。
結果待ちのために再度待合室で待つ必要がないのもメリットです。
■ 以下の場合は注意が必要
・発症から 48時間以上が経過している 場合、nodocaの感度が低下する可能性があるといわれているため、検査方式・時期については医師とご相談ください。
・6歳未満の方は、nodocaの有効性が十分に確立していないため、従来の抗原検査を案内する場合があります
・nodocaでは A型/B型の型別判定はできません(インフルエンザウイルスの有無のみの判定という制限があります)。
■ まとめ
新しい検査技術「nodoca」は、痛みがなく、発症早期にも利用可能で、診察室で短時間に結果がわかるという大きなメリットがあります。
従来の抗原検査キットと比較して、特に受診のタイミング・検査負担・結果の速さという点で優れた選択肢となる可能性があります。
nodocaは、従来方式と同等かそれに近い精度を有しており、日常診療の現場で患者さんにとって選びやすい検査方法です。インフルエンザ感染を疑う症状が出始めたら、早めにご連絡・受診ください。
当院では、皆さまが安心して検査・診察を受けられるよう、今後も最新技術を取り入れながら“受診しやすさ”、“検査しやすさ”の向上に努めてまいります。
<参考>