【重要なお知らせ】四種混合ワクチンの販売終了と五種混合ワクチンへの切り替えについて
- 2025年8月5日
- お知らせ
小さなお子さまの予防接種に関して、大切なお知らせがあります。
これまで定期接種として使用されてきた四種混合ワクチン(DPT-IPV)の販売が終了し、今後は五種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib)での接種に切り替わります。
この記事では、
✓ 四種混合ワクチンと五種混合ワクチンの違い
✓ 切り替えによる影響はあるのか
✓ 途中でワクチンの種類が変わっても大丈夫なのか
といった不安や疑問にお答えしながら、保護者の方が安心して接種を進められるように解説いたします。
◆ 四種混合ワクチンとは?
四種混合ワクチンは、以下の4つの感染症を予防するためのワクチンです。
●ジフテリア
●百日せき
●破傷風
●ポリオ
これらの病気は、子どもがかかると重症化するおそれがあるため、生後2か月から定期接種がすすめられてきました。
◆ 新しく導入された「五種混合ワクチン」とは?
五種混合ワクチンは、四種混合ワクチンの4つの成分に加えて、ヒブ(Hib)ワクチンが一体化されたワクチンです。
●ジフテリア
●百日せき
●破傷風
●ポリオ
●ヒブ(インフルエンザ菌b型)
これまでは四種混合ワクチンとヒブワクチンを別々に接種する必要がありましたが、五種混合ワクチンに切り替わることで、1本で済むようになります。
◆ 「途中からワクチンが変わる」けど大丈夫?
「最初の3回接種は四種混合、追加接種分は五種混合になっても安全なの?」
不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
結論からお伝えすると…
途中でワクチンの種類が変わっても、問題ありません。
すでに厚生労働省や専門家の間でも、有効性と安全性は確認されており、公費での接種も認められています。
五種混合ワクチンにはヒブワクチン成分も含まれますが、重複して接種しても安全性・有効性に問題はないと報告されています。
●四種混合ワクチンの販売中止に係る対応について(厚生労働省)
http://www.ibaraisikai.or.jp/bunsyo/pdf/2024ken2_2039.pdf
●四種混合ワクチン+Hibワクチンから、五種混合ワクチンへの切り替えに関する互換性研究;五種混合ワクチンは四種混合ワクチン+Hibワクチンと互換性があり、両者を定期接種の途中で切り替えても特段の懸念はないと報告。
https://www.iyaku.info/archive/up_img/1738633923-768135.pdf
●国内で報告された第Ⅲ相臨床試験(乳幼児267名対象)の論文;重複接種でも抗体陽性率や副反応に大きな差はないと報告。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0264410X24003943?via%3Dihub
●海外からの論文;VAERS(米国の副反応報告システム)では、5年間で約2.7%がヒブ関係の過剰接種の報告でしたが、報告の76.9%は副反応なし、残りもすべて頻度や内容が通常の注射に伴う発熱・注射部位紅斑・疼痛などであり、“unexpected pattern or clustering” はみられなかったと報告。
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6925972/
◆ これから接種を予定している方へ
今後は、1期初回(生後2か月~)で四種混合をすでに接種されたお子さまも、1期追加(1歳~1歳半ごろ)では五種混合ワクチンが使用されます。
すべて定期接種(公費)として無料で接種可能ですので、ご安心ください。
◆ 当院からのお願い
ワクチンの切り替えにあたり、保護者の皆さまにご不安が生じないよう、私たち医療機関も丁寧なご案内を心がけております。
ご不明点やご不安な点があれば、いつでもお気軽にご相談ください。
川崎市高津区小児科 二子新地ひかりこどもクリニック
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