夏休み明け「お腹が痛い」「朝起きられない」うちの子だけ? 9月の「夏の疲れ」と「子どものSOS」
- 2026年9月15日
- 専門外来(アレルギー、おねしょなど)
長い夏休みが明けて9月に入りましたが、お子さんの様子がいかがでしょうか?
この時期、頭痛やだるさなど、体調不良を訴えるお子さんが増えています。
・熱はないのに、頭がいたい
・朝、なかなか起きられない
・夜、なかなか眠つけない
・朝になるとお腹が痛くなり、トイレから出てこられない
・食欲がなく元気がない
保護者を対象とした意識調査でも、「子どもが夏休み明けに体調を崩していると感じる」という声があります。
この時期の体調不良には、感染症などの身体的な病気だけでなく、学校生活への不安やストレス、自律神経の乱れなどが関係している可能性もあります。
体調不良、どうしておきるの?
原因1:感染症や夏バテ(身体的な要因)
・夏の疲れから体力や免疫力が低下し、ウイルスなどの感染によって、頭痛、腹痛、下痢、食欲不振、だるさなどの症状が出ることがあります。
・夏休み中の食生活や生活リズムの乱れによって、頭痛や倦怠感、集中力の低下などが起こることもあります。
まずは、感染症などの病気がないか、確認することが大切です。
原因2:自律神経の乱れやこころのSOS(精神・環境的な要因)
・新学期のプレッシャーやストレス、学校行事、人間関係などによる緊張が、頭痛、腹痛、下痢、不眠など、身体の症状として現れることがあります。
・起立性調節障害:朝起きられない、立ちくらみ、頭痛、動悸などの症状がみられることがあります。
・過敏性腸症候群:緊張や不安などをきっかけに、腹痛や下痢、便秘などの症状がみられることがあります。
精神的・環境的な要因が関係している場合、
「夏休みで生活リズムが乱れていたから?」
「怠けているのかな?」
「学校に行きたくないだけなのでは?」
と、保護者の方が悩まれることも少なくありません。
しかし、子ども自身も「なぜ体調が悪いのか」をうまく説明できないことがあります。
夏の疲れが残っているだけでなく、身体やこころからのSOSが隠れていることもあります。
いつもと違う変化はありませんか?こころのSOSの気付くポイント
こころのSOSは、目に見えにくく、気づくことが難しいものです。
「今までこんなことはなかった」
「どうも普段の様子と違う」
このような小さな変化に気づいてあげることが大切です。
こころの不調は、早めに気づいて適切な支援につなげることが大切です。
こころのSOSは、特に「睡眠」「食欲」「体調」「行動」の4つの面に現れることがあります。
<睡眠>
・なかなか寝つけない
・夜更かしが増えた
・朝、なかなか起きられない
・睡眠リズムが崩れている
・眠れない、または寝すぎる
<食欲>
・食欲がない
・食べ過ぎる
・パン、ご飯、お菓子などの炭水化物を特に欲しがる
・体重が増えたり減ったりする
・体重をとても気にする
<体調>
・体がだるそう
・疲れている
・元気がない
・顔色が悪い
・腹痛、頭痛、めまい、吐き気などを訴える
<行動>
・学校に行きたがらない
・ひきこもりがち
・友達と遊ばなくなった
・身だしなみをきにしなくなった
・暴力的になった
子どもからSOSが届いたら、一番大切なのは「親の傾聴」
いつもと違う変化や、こころのSOSに気づいたら、お子さんの話を聞いてみてください。
まずは、今つらいと感じていることを、そのまま受け止めてあげましょう。
否定したり、すぐに答えを出そうとしたりせず、ただ耳を傾ける「親の傾聴」が、子どもの安心につながります。
<親のNGワード>
否定的な言葉や、気持ちを理解してもらえないと感じる言葉は、子どものストレスを強めてしまうことがあります。
・「学校に行きたくないからでしょ!」
・「気のせいでしょ!」
・「また、早くしなさい!」
・「昨日の夜、遅くまで起きてたからじゃない?」
・「休日は元気なのに、平日の朝だけおかしいよね!」
<親のGOODワード>
子どものつらさを受け止めてあげることで、こころの緊張がほぐれ、治療や回復に向けた一歩につながります。
・「痛いね。」
・「つらいね。つらい時は無理しなくていいんだよ。」
・「焦らなくていいよ。」
・「どうすれば楽になるか、一緒に考えていこうか。」
受診するときには、「責めるためではなく、体を楽にするために病院に行くんだよ」と伝えてあげてください。
「一人じゃないよ」という安心感を伝えることも大切です。
気になる症状が続く場合は、無理をせず、早めに医療機関へご相談ください。
子どもの元気につながること
親も周囲の大人も、子どもたちには元気に、すくすくと成長してほしいと願っています。
風邪などの病気を予防するために、バランスの良い食事や規則正しい睡眠はもちろん大切です。
では、こころの健康を保つためには、どのようなことを心がければよいのでしょうか?
<正しい生活習慣>
バランスの良い食事や規則正しい睡眠はもちろん大切です。
それだけでなく、毎日のちょっとしたことを丁寧に行い、心地よく暮らすことも大切です。
<運動習慣>
体を使う遊びやスポーツを積極的に取り入れ、基礎体力をつけることが大切です。
適度に体を動かすことは、良い睡眠にもつながります。
<いろいろな体験をする>
まずは、簡単なことから成功体験を積み重ねていきましょう。
努力したことを認めてもらったり、ほめてもらったりすることは、自信につながります。
実際に自分が経験したことだけでなく、身近な人の成功や失敗の体験を聞くことも、
「自分にもできる」
「みんなも同じような経験をしている」
という気持ちにつながることがあります。
<やりたいことや目標を見つける>
「やってみたい」「こうなりたい」という気持ちは、意欲や行動につながります。
子どもが興味を持っていることや、やってみたいことを大切にしてあげましょう。
<子供と保護者が関わりをもつ>
保護者からの肯定的な関わりが大切です。
「親がきちんと叱ってくれた」
「いいことをほめてくれた」
「悩みを相談したら話を聞いてくれた」
と感じている子どもは、よく遊ぶ友達や、悩み事を相談できる友達が多いとされています。
文部科学省でも、このような取り組みを通して、子どもが自ら意欲的に行動できるよう導くことが大切だと考えられています。
子育てのふとしたときに思い出していただき、お役立ていただければ幸いです。
当院では、起立性調節障害・過敏性腸症候群の診察も行っております。
受診をご希望の方は、お電話(044-844-9058)でご予約ください。
参考文献
厚生労働省:「こどものメンタルヘルス」
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/parent/mental/index.html
文部科学省:
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/07020115/002.htm
川崎市高津区小児科 二子新地ひかりこどもクリニック
小児科2名体制、女医さんも常駐で安心、日曜診療対応、提携駐車場あり
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